おねえさん みんなー元気かな?矢城おねえさんだよ!
ヒロシくん ハーイ!元気です!
おねえさん じゃあ今日は、カエルの生殖行動について勉強しましょうね。
ひろしくん ハーイ!
おねえさん はーい、それでは先日、同じく某氏よりいただいたこちらの画像に注目
ひろしくん ん?なんか赤い囲みで強調してある単語があるね
おねえさん 抱接 これですね。これが今回の議題を解決する鍵なのよ
ここで、広辞苑(第五版)のお力を拝借しましょう。
カエルは「交尾」はしない。つまりは、連結はなし、ということね。
ひろしくん なるほど〜!すっかり忘れてたけどカエルは体外受精だったんだね!体外受精に連結は不要だよな。ちったあ冷静に考えろよな〜。わかるだろそれくらい。
おねえさん じゃー交尾しないんならなんでこんな体勢になるんだよァ!楽しいからか?たのしいか?ん?
と、なかば逆切れ気味におねえさんが調べてみたところ、どうやら精子は水中では長くは生きられないらしく卵が産まれたら即座に精液をかける必要があるようです。また、オスが自分の遺伝子を残す優先権を得るための行為でもあるそうで。そのためにはこの体勢が一番効率がいい、というわけですね。
また、オスがメスのお腹を押す刺激で産卵が促されるらしいです。オスがメスをそのまま絞め殺すこともあるみたいで。 産まされてシメられて って冗談じゃないわね!
ひろしくん たしか精子は空気に触れるとアウトだから、体外受精は水中に卵を産む生物に見られるんだよな。魚類や両生類がそうなるな。
ってことは魚類や両生類って交尾しないことになるじゃん。でも俺、この間学校でめだかの交尾見たぜ〜?
おねえさん ハイハイハイメダカについても調べてみましょうね〜
メダカの配偶行動
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卵をお腹に持ったメスを見つけると、オスはメスを執拗に追い掛け回します ※ 映像はイメージです |
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相性がよければ、オスがメスにぴったりと寄り添います。 オスは切れ込みのある背びれと、大きな平行四辺形型のしりびれで、メスの身体を包み込むようにします。これを、交接といいます。 ※ 映像は相性が合わなかった場合です |
あとは、カエル然り、メダカの精子も水中では長生きできないため、産卵後のすぐさま(ほとんど同時らしい)精液をかけるわけです。
そのため、メダカの場合も「交尾」をする目的ではなく、精子の性質上寄り添っている、ということになります。
たいていの魚類はこのような生殖行動が一般的ね!
ひろしくん そういやどうでもいい話だけどさ、俺、むかしテレビでサケの養殖見たことあるんだけどさ、サケの人工授精ってかなり無造作だったぜ…
もくもくとサケの精液をかけるおじさん
おねえさん いたってどうでもいいわね。画像つきで説明する意味ないわい。でも魚類の中にも例外があって、グッピー、ウミタナゴ、サメやエイの一部などは交尾をするのよ。これらの魚は、お腹の中で卵を孵して、子供を産みます。卵を外敵から守り、子孫を残すための手段なのよ。これを卵胎生魚といいます。卵がおなかの中にあるから、 オスはメスの体内に精子を送り込む行為=交尾 をするわけね。
ひろしくん な〜るほど〜
おねえさん さて、爬虫類・哺乳類は交尾をします。陸上で暮らす生物が子孫を残すためには、体内受精のほうが体外受精に比べはるかに確実性が高いためです。ちなみに爬虫類のオスの生殖器はヘミペニスというそうよ。
また、鳥類も交尾に分類される生殖行動をしますが、爬虫類・哺乳類とは少し仕様が違います。総排泄孔同士を接触させるやりかたのようです。
学問的に定義されている交尾は、上で述べてあるように「メスの体内に精子を送り込む行為」であるため、鳥類のこれも交尾に分類されるそうで。よくわかんないけど、突っ込むわけではないみたい。
ひろしくん これで脊椎動物の生殖行動はだいたいわかったね。ちなみに求愛行動は、追い掛け回したり、ダンスをしたり、泣き声で呼び寄せたり が基本。
てっきりメスだと思って求愛しようとしたオスが、泣き声で相手もオスだったことに気づく、なんてこともままあるそうだよ。なにを基準に配偶相手を選ぶのかが疑問に残るけれど、それは各々の生物に訊いてみないとわからないなァ。
おねえさん そうね。きっと丈夫そうだとか生命力が強そうとかいろいろあるのよ。
わたしが個人的に気になっていた雌雄同体についても調べてみました。
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某まんがでおなじみ、雌雄同体の彼女(?)。 雌雄同体の性と言い張り、どこでも産気づき大量の子供を出産した後その子らは主人公たちにエスカルゴのソテーにされるという荒技の持ち主である。 しかしだまされてはいけない! 実は雌雄同体も交尾をするのです。 |
雌雄同体とは、その名のとおり、体内にオス・メス両方の生殖器官を持つ生物です。
じゃあひとりで子供産めるんじゃん便利〜 と思ってはいけない。(思ってたわたし)
大半の生物は、オス、メス双方から病気に対する強さなどのいろいろな違った遺伝子をうけつぎ、環境変化や病気に対応して現在まで生き残ってきています。一匹のみの遺伝子では、悪い部分、弱い部分がそのまま子孫に受け継がれてしまい、生き延びることが難しくなるのですね。
では実際どのように交尾が行われるのかというと、
カタツムリには右の触角のうしろあたりに生殖門という穴があり、そこに2匹がお互いに細い管を差し込んで、精子の交換をします。
つまり、一度の交尾で2匹両方ともが卵を産むのです。これも子孫を多く残すための工夫なのでしょう。
カタツムリの交尾は2匹が頭をよせあい角をくっつけあって、とても仲睦まじい様子だそうです。あとどうでもいいけど交尾時間がものっすごい長いらしいですよ(*´∀`*)
あと未確認情報らしいんですが、稀に一匹のみで産卵することもあるんだとか。イトウくんはこのケースですね(゚▽゚)
最後にアオミドロの接合
向かって左が雄性細胞、右が雌性細胞
アオミドロも、雄性の体細胞と雌性の体細胞が合体し、遺伝子を受け渡す有性生殖が行われています。
そろそろこの辺で終了…
最後のほう疲れてもうおねえさんとひろしくんのテンションにはついていけなくなりましたが、わたしの疑問は大体解決されたので別にいいか。よくないか。
これでまだわからないことがある場合はご自分で調べてみてください。あと間違ってたら指摘してください。
それから猥談時に教えてもらったんですが、人の精子は子宮内で通常3〜4日間ほど生存可能らしいですが、まれに10日ほども長生きするやつもいるらしいので、安全日云々はあまり当てにならないそうです。避妊はしっかりしましょうね。
参考
学研まんが「魚のひみつ」 数研出版「生物図録」
ウェブサイト 「ソロモンの指輪」「Gen-yu's Files」
某氏より写真画像提供(ありがとう!)